劇団大阪『麦とクシャミ』本日からです。
この作品は、1943年から1945年にかけて、17回もの噴火によってできた「昭和新山」の近くの集落でのおはなしです。
当時、郵便局長で、火山の様子を日々記録していたアマチュア火山研究家の三松正夫さんをモチーフに、
戦時中の、そして噴火・地震といった災害に立ち向かって生きる住人たちの生活を描いています。
キャストであってもスタッフであっても、
作品に取り組んでいるときは、
アンテナを張っているためなのか、
世の中の出来事と作品がリンクするときがあります。
今回でいうと、先日の台風もそうで。
天災は、回避することができません。
ただ、耐えて、復興して、また天災に遭って、耐えて。
『自分は何もしてないのに。』
普通に生活しているだけでも、
何か大きな力によって崩れていくことがあります。
でも少し立ち止まって。
そこに家を建てたから、線路を引いたから、畑を作ったから、
それが積み重なって積み重なって、積み重なったときに天災が起こるのだとしたら、
地球も、人も、おあいこってことになるよなあ。
家も線路も畑も。大きなことで言えば戦争も、そう。原発も、そう。
わたしたちが【天災】と恐れているものは、
地球にとってはクシャミみたいなもので、
だから調子が悪くなったら出るものだし、止められない。
人が、麦をつくればつくるほど。何かをすればするほど、
地球のクシャミが大きくなって、
人にとっての「災害」が大きくなる。
結局のところ、
天災って、人災だ。